- 2019.02.02
- 一般公開
対露外交は希望的観測を持つことなく厳しい要素を過小評価しないのが大事だ
『週刊ダイヤモンド』 2019年2月2日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1265 「心配が現実になった」と感じた日露首脳会談だった。1月22日、日本時間の夜8時45分から小1時間遅れで始まった日露首脳会談は、約3時間続いた。その後、安倍晋三首相とウラジーミル・プーチン大統領の共同記者会見が行われたが、中継画像で両首脳が会見場に入った姿と表情から不首尾は瞬時に見てとれた。会見ではまずプーチン氏が、「たったいま、会談が終わりました。非常にビジネスライクな建設的なものでした」と素っ気なく語り始めた。氏の話は二点に大別される。日露経済協力の具体的プロジェクトの進展具合と、平和条約締結についてである。...