- 2017.12.23
- 一般公開
解決されない北朝鮮の日本人拉致問題 憲法改正を急ぎ国際社会と攻勢続けよ
『週刊ダイヤモンド』 2017年12月23日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1212 拉致被害者のご家族にとって拉致された子供や兄弟と会えないまま、自分たちの生命が尽きてしまうのは、本当に悲しいことだ。12月12日、増元るみ子さんの母、信子さんが90歳で亡くなった。娘の写真を部屋に飾り、お花やお茶を供えるのを日課とし、「一目会いたい」と呟くのが信子さんだったと、るみ子さんの弟の照明さんは語る。照明さんはいま、家族会の事務局長だ。るみ子さんは24歳で拉致された。花にたとえれば香しく咲き始めたばかり、人生において最も美しく成長する若さの真っ只中にあったるみ子さんは、いま64歳だ。どのように過ごしているだろうか。苦労し、悲しい思いを沢山重ねてきたに違いない。死ぬ前に一度でいいから抱きしめたい。頭を撫で、頬にさわり、「どんなときも忘れたことはなかったよ」と言ってやりたい──信子さんの「一目会いたい」という言葉にはそんな思いが凝縮されていたに違いない。...