- 2018.08.30
- 一般公開
中国の軍事膨張で正念場の日本
『週刊新潮』 2018年8月30日号日本ルネッサンス 第816回8月16日、米国防総省は、中国の軍事・安全保障の動向に関する年次報告書を公表した。非常に堅実で説得力のある内容だ。日本がいよいよ正念場に立たされていることを切実に感じさせられるものでもあった。ここで重要なのは国防総省や国家安全保障会議(NSC)の考え方と、トランプ大統領自身の考え方がどこで重なり、どこで離れていくのかを知っておくことである。米軍の最高司令官は、無論、大統領だ。議会の承認も必要だが、大統領は殆んどの重要事項を独自に決めてしまえるほどの強い権限を有している。大統領に制度上与えられている一連の強い権限は、トランプ氏の型破りな人柄によって、一層増幅されていると考えるべきだ。トランプ氏は閣僚や補佐官に依存しない。大事なことでも相談さえしない。独自に決断してしまいがちだ。今回のように国防総省が中国の軍事的脅威を分析し、米国の取るべき道として非常にまともな方針や戦略を打ち出したからといって、大統領がそれに従うわけではないということだ。米国に依存せざるを得ない同盟国として安心などできないのだ。...