- 2018.12.01
- 一般公開
中国と対話を続けるダライ・ラマ法王 チベット仏教は人類の幸せに貢献する
『週刊ダイヤモンド』 2018年12月1日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1258 ダライ・ラマ法王にお会いするのは2年振りだった。昨年秋、来日予定だったが、医師の助言で急遽中止された。今年、法王のお顔は明るく、頬は健康的なうすいピンク色だった。今回、ネット配信の「言論テレビ」の番組で取材したのは激動する世界で、大国中国に弾圧され続けるチベット民族の未来や混乱する価値観の方向性について、83歳になられた法王に聞いてみたいと考えたからだ。三度目の番組出演に、法王は快く応じ、中国との関係についての質問には意外な答えが返ってきた。ダライ・ラマ法王がインドに亡命して来年で60年になる。近年、中国との関係は断絶されたと言われてきた。法王がいくら対話を求めても、中国政府は応じることなく、一方的に「分裂主義者」「反逆者」「犯罪人」などの酷い非難を法王に浴びせてきた。ところが状況は改善に向かっていると、法王は次のように語ったのだ。...