- 2019.07.25
- 一般公開
脅威に囲まれる日本、いま安保を考えよ
『週刊新潮』 2019年7月25日号日本ルネッサンス 第861回7月1日、経済産業省が「大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて」を発表した。韓国向けのフッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の輸出審査の厳格化が内容だ。これらの戦略物資は、これまで韓国をホワイト国、即ち、貿易管理の体制が整った信頼できる国であると見做して3年間申請不要で許可していた。だが後述するように韓国はもはや信頼できる貿易相手ではないと判明し、7月4日以降、輸出案件毎に出荷先、量などを日本政府に申請し、審査を受けさせることになった。「朝日新聞」は同措置を安倍晋三首相による韓国への感情的報復措置とみて「報復を即時撤回せよ」と社説で主張したが、的外れだ。そもそも今回の措置は、「禁輸」ではない。これまでの優遇措置を改めて普通の措置に戻すだけである。たとえばEUは韓国をホワイト国に指定しておらず、普通の国として扱っている。日本もEU同様、普通待遇で韓国と貿易するというだけのことだ。...