- 2018.05.12
- 一般公開
平和憲法重視の宏池会の外交方針では国際政治の大きな変化に対応できない
『週刊ダイヤモンド』 2018年5月12日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 Number 1230 米朝関係を背後から操るのは中国である。米中関係の中で翻弄されるのは韓国である。米中韓朝の四カ国が狙うのは日本国の財布である。他方、日本は北朝鮮の核やミサイル問題も、そして拉致問題も解決しなくてはならない。日本がどの国よりもしっかりと足場を固めるべき理由である。国際政治の力学が大きく変化するとき、何よりも重要なのは世界全体を見渡す地政学の視点だ。150年前の明治維新でわが国は大半のアジア諸国と異なり、辛うじて列強諸国の植民地にされずに済んだ。当時の人々が、わが国に足らざるものは経済力と軍事力だと認識し、富国強兵の国家目標をよく理解し、あらゆる意味で国力強化に力を尽くしたからだ。しかし、もうひとつ大事な要因があったことを、シンクタンク「国家基本問題研究所」副理事長の田久保忠衛氏は強調する。...