- 2019.10.31
- 一般公開
戦中の教科書『初等科國史』に感動した
『週刊新潮』 2019年10月31日号日本ルネッサンス 第874回『なぜ秀吉はバテレンを追放したのか』(ハート出版)の著者、三浦小太郎氏から、同出版社の『復刻版 初等科國史』をいただいた。これは、上巻が国民学校5年生用、下巻が6年生用として、週2時間の国史の授業で使用されていたものを復刻して一冊にまとめたものだ。巻末にある三浦氏の解説によると、国民学校は昭和16年3月、それまでの尋常小学校が改組されて発足した。尋常小学校の教科書、『小學國史』の内容、文章、挿絵など全てを改めて編纂したものが、この度復刻された本書である。日本の子供たちは昭和18年4月からこの教科書を使っていたはずだ。大東亜戦争の最中に作られた教科書は、しかし、日本の敗戦、米軍による占領で教育の現場から追放された。...