- 2022.06.16
- 一般公開
法制審の暴走で家族がバラバラに
『週刊新潮』 2022年6月16日号日本ルネッサンス 第1003回男性は30代の若さで自ら命を絶った。妻が3人の子供を連れて家を出てから、1年と半月後のことだった。当時小学生だった長男は父親の棺に「大好きなパパへ」と書いた手紙を入れた。横書きのカードに、幼い字で問うている。「パパ大好き。でもなぜ死んだの?」...
『週刊新潮』 2022年6月16日号日本ルネッサンス 第1003回男性は30代の若さで自ら命を絶った。妻が3人の子供を連れて家を出てから、1年と半月後のことだった。当時小学生だった長男は父親の棺に「大好きなパパへ」と書いた手紙を入れた。横書きのカードに、幼い字で問うている。「パパ大好き。でもなぜ死んだの?」...
『週刊新潮』 2022年6月9日号日本ルネッサンス 第1002回これが中国のやり方だ。国際社会の力関係に隙間が生ずればサッと入り込む。勢力拡張のチャンスを狙い続ける。しかし強引な手法がいつもうまく機能するとは限らない。王毅国務委員兼外相の南太平洋諸国歴訪を見ての感想である。「似た者同士」のプーチン露大統領と習近平国家主席は「無限の友情」を誓い合ったものの、プーチン氏のウクライナ侵略戦争で情勢は様変わりした。台湾侵攻計画の練り直しを迫られる中、中国は南太平洋の島嶼(とうしょ)国に手を伸ばした。王毅氏が10日間の南太平洋島嶼国訪問で最初に訪れたのは人口68万人のソロモン諸島である。中国は4月19日、同国と安全保障協定締結を発表し、米豪両国は虚を衝かれた。経緯をふりかえれば中国は綿密な準備で機会を待っていた。...
『週刊新潮』 2022年6月2日号日本ルネッサンス 第1001回バイデン米大統領の韓国及び日本訪問の最大の意味は、中国の脅威に断固対処するとの米国の国家意志を明確にしたことだろう。ロシアの侵略戦争と中国の脅威への両睨みの中で、バイデン氏は台湾有事の際、軍事介入するかと問われ、「イエス。それが我々の誓約だ」と言い切った。右の発言は5月23日午後、岸田文雄首相と共に開いた記者会見でなされ、以下のように続いた。「我々はひとつの中国政策を認めている。しかし軍事力で強制的に取り込んでいくことは許されない」重要発言だったが、質問も答えも厳格に詰める形ではなかったために、これをバイデン氏らしい失言だと見る向きもある。だが、バイデン氏は昨年8月19日にも10月21日にも同じことを言った。今回は三度目だ。米大統領の三度にわたる発言の意味を正しく受けとめたい。...
『週刊新潮』 2022年5月26日号日本ルネッサンス 第1000回記念対談 日本に迫る危機を訴えてきたジャーナリストの櫻井よしこ氏による本誌連載が、この度1000回の節目を迎えた。記念すべき対談の相手は現職総理。就任後初のロングインタビューとなった日本のトップに、櫻井氏が舌鋒鋭く斬り込んだその一部始終をお届けする。櫻井よしこ 東奔西走お忙しい中、お時間をとってくださってありがとうございます。この連載を始めて20年が経ちました。これからも頑張って「政治家けしからん」と、矢を射る役割を果たしていきたいと思っています(笑)。今日はどうぞよろしくお願いします。岸田文雄総理 こちらこそ、よろしくお願いします。記念すべき連載1000回の節目に、お声がけいただきありがとうございます。...
『週刊新潮』 2022年5月19日号日本ルネッサンス 第999回この数週間、つい視線が向かう地図がある。太平洋を挟んで、右に南北米大陸、左にユーラシア大陸があり、核保有国を赤く塗った地図だ。ロシア、中国、北朝鮮を中心にユーラシア大陸は赤く染まり、北米は米国が赤い色に染まっている。そのまん中、太平洋の左端にポツンとわが日本列島が心細げに浮かんでいる。今、世界で一番危険な地域は大西洋・欧州ではなく、太平洋・アジアであり、わが国周辺なのだと実感する。ウクライナへのロシアの侵略戦争で私たちは日々の戦況報告に気をとられ、世界のパワー・バランスの大変化で日本がどれ程危険な立場にあるかに気がつきにくい。ぼんやりしているわが国には断固とした国防への気概も備えもない。考えは甘く、制度は緩い。米国と協力して、国の命運が懸かる対中戦略の具体策を定め、憲法改正を含めて備えるときだが、そこまでの厳しい認識があるとは思えない。これでは中国が狙うのも当然だろう。オースティン米国防長官は4月25日、ロシアが二度とウクライナ侵略戦争のようなことができないように、「ロシアを弱体化させる」と語った。その言葉どおり、米国はロシアを衰退させる意図でウクライナにより深くコミットしつつある。...
『週刊新潮』 2022年5月5・12日合併号日本ルネッサンス 第998回プーチン露大統領のウクライナ侵略から2か月の4月24日、米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官がウクライナの首都、キーウを訪れた。「キーウでは通りを行き交う人々の姿を見た。キーウの戦いに勝利した証拠だ。キーウの主権を奪うというロシアの目的は失敗した」と、ブリンケン氏は述べた。オースティン氏は「ウクライナは適切な軍事援助でロシアに勝てる」と踏み込んだ。米国は今週にも西部のリビウで大使館業務を再開し、軍事支援も追加する。他方、プーチン氏はウクライナ東部2州とクリミア半島で、ロシア勝利を明確な形で示し、5月9日の戦勝記念日に間に合わせる考えだ。だが、ロシアの侵略はそこで終わらない。4月22日、ロシア軍のミネカエフ将軍が語っている。...
『週刊新潮』 2022年4月28日号日本ルネッサンス 第997回ロシアがマリウポリに立てこもるウクライナ軍に時限付きの投降を呼びかけた。プーチン大統領の恫喝は米国にも発せられた。4月15日の報道によると、バイデン大統領あての外交文書で、ウクライナへの高性能兵器の供与は戦闘を激化させ、「予測不能な結果を招く」と警告した。それでもゼレンスキー大統領は屈せず、シュミハリ首相は「最後まで戦う」と発信した。これから起きるのは、西側諸国のさらなる団結と、ロシアとのさらなる厳しい戦いだろう。米国を筆頭に西側はウクライナに、攻撃力のより強い武器を供給し、ウクライナの完全敗北を回避しようとするだろう。ロシアの勝利は、核の使用さえ暗示するプーチン氏の究極の暴挙が罷り通ることを意味するからだ。ロシアは言葉で強く恫喝しても、米国を筆頭とするNATO(北大西洋条約機構)との本格戦争になれば勝つ見込みはない。そのためにNATO攻撃には最大限慎重になるだろう。結果、ウクライナの戦争は長引く可能性が強い。ウクライナにとって何という悲劇か。...
『週刊新潮』 2022年4月21日号日本ルネッサンス 第996回プーチン露大統領の考え方は「MICE」で表現されるという。人を動かす力は金(money)、イデオロギー(ideology)、弾圧(coercion)、エゴ(ego)だと見るところが、KGB(ソ連国家保安委員会)のインテリジェンス・オフィサーの特徴だというのだ。対ウクライナ侵略戦争はすでにひと月と3週間に及ぶ。戦費は一日当たり200億~250億ドル(2兆500億円~3兆1250億円)に上ると、英国政府が3月25日に発表した。ロシア政府の歳入は25兆ルーブル(約37兆5000億円)にすぎず、元欧州連合軍最高司令官、スタブリディス氏は「プーチンは国民の支持を失う前に金欠に陥る」と語っている。局面打開を急ぎたいプーチン氏は4月9日、ウクライナ作戦を統括する司令官に南部軍管区のドボルニコフ氏を任命した。この人物は2015年、シリアでアサド政権の劣勢を挽回するために送り込まれ、殲滅作戦の徹底で反アサド勢力を潰した。いまウクライナで行っているのと同じく、軍事施設、民間施設の区別なしに猛攻撃して無辜(むこ)の国民多数を殺し、欧州各国を660万人の難民で溢れさせた張本人だ。...
『週刊新潮』 2022年4月14日号日本ルネッサンス 第995回有事に近くなればなるほど、政治と軍事の関係、政治家と軍人の関係が正常に保たれ十分な意思の疎通があることが大事になる。しかし、昭和20年の敗戦以降、日本は軍事に関するおよそ全てのことを忌み嫌うようになり、正常な政軍関係と言えるものも消え去ってしまった。ロシアによるウクライナへの侵略戦争を見て、多くの人が日本の守りは大丈夫かと考え始めた。米国が守ってくれるはずだと信じて、これまで安全保障を他人事と考えてきた日本や日本人のままでは大丈夫なはずがない。平和ボケした私たち日本人は軍事のことなどほとんど考えず、理解もしていない。国政を司る政治家とて似たような水準ではないか。これではとても駄目なのである。政軍関係がうまく保たれ、機能しないと、どんな悲劇が起きるのか。ロシアのウクライナ侵略の事例を見れば明らかだろう。...
『週刊新潮』 2022年4月7日号日本ルネッサンス 第994回本稿執筆中の3月29日、トルコでウクライナとロシアの4回目の交渉が行われる。予断は許さないがゼレンスキー大統領側もロシア側も停戦合意に達する可能性について言及している。他方、米国のバイデン大統領は、3日前の26日、訪問先のポーランドの首都ワルシャワでプーチン露大統領によるウクライナ侵略戦争は「長い戦いになる」と語った。これまで米国がプーチンのウクライナ侵略に関して公開した機密情報のほとんどが当たっていたことを思えば、米国の見立てにも注目せざるを得ない。今回、優れたインテリジェンス能力を示した米国でさえ、当初は首都キエフは5日で陥落すると見ていた。だが、ひと月以上が過ぎた今もウクライナは戦い続けており、政府、国民一体の戦い振りは国際社会を劇的に変える強烈な力となった。その力は如何にして生まれたのか。...
『週刊新潮』 2022年3月31日号日本ルネッサンス 第993回自民党安全保障調査会(以下、安保調査会)は視野狭窄症か。小野寺五典元防衛相が会長を務める同調査会に、現実を踏まえた議論を期待するのは無理なのか。3月16日、安保調査会は「有識者」3人を招いて「拡大抑止」や「核共有(ニュークリア・シェアリング)」について意見をきいた。拡大抑止とは、日本が核攻撃を受けた場合、米国が自国への攻撃と見做し、核戦力で反撃する姿勢を明らかにして抑止力を強めるという考え方だ。核共有とは、北大西洋条約機構(NATO)と米軍が、米軍の小型戦術核弾頭を共有し、ロシアに対する抑止力を高める戦略としているのに倣って、日本も米軍と同じような協定を結び、たとえば中国に対しての牽制とする戦略である。...
『週刊新潮』 2022年3月24日号日本ルネッサンス 第992回ウクライナを逃れた女性、子供、お年寄りは、3月15日時点で280万人に達した。夫や息子は祖国を守るために残る。妻は子供や年老いた両親を守るため、国外に避難する。涙の惜別の後、彼らが再び会える日がくるのか、誰にも分からない。他方ウクライナ国内には4000万人以上が残っている。男性だけでなく、女性も子供もお年寄りもだ。海外メディアは祖国に残る彼らの想いを伝え続ける。「ロシアの侵略に私も抵抗する。死ぬかもしれないが、戦う」(高齢の女性)、「ウクライナ軍がロシア軍の攻撃を受けないように、カモフラージュのための網を作っています。少しでも役に立ちたい」(若い女性)。...
『週刊新潮』 2022年3月17日号日本ルネッサンス 第991回プーチン露大統領はウクライナ侵略に関して「目的達成まで攻撃はやめない」と宣言した。「我々は核大国だ」と発言し、プーチン氏のロシアは核の使用も人道に対する罪も厭わないと世界に伝えた。冷戦終焉から約30年、私たちは核を持った狂気の独裁者の恫喝に直面している。ウクライナ問題は常に日本にひきつけて考えることが大事だ。日・ウ間には多くの共通項があり、後述するように中露両国は実に似た者同士だからだ。プーチン氏の前に立ちはだかったウクライナ大統領、ゼレンスキー氏は、リーダーのもつべき覚悟を行動で示した。国と運命を共にする姿を通して、彼は一国の指導者へと、確かな変身を遂げた。その中で、しかし、彼はウクライナの国家としての欠陥に苦しんでいる。ソ連が崩壊し、ウクライナが独立したとき、米英露を信じ、当時保有していた核兵器全てを、戦闘機など主要装備と共にロシアに渡した。6割ほど完成していた空母は中国に売却した。...
『週刊新潮』 2022年3月10日号日本ルネッサンス 第990回危機は突然、予想を超えて押し寄せる。力のみを信奉する国に話し合いや友誼などは意味をなさない。剥き出しの力だけが物を言う。プーチン露大統領は軍事大国としての力を頼りにウクライナの属国化を目指して攻めた。「我々は核大国だ」と発言し、核使用も厭わない構えで恫喝した。全面侵攻開始は2月24日。2、3日で制圧されると見られていたウクライナが勇敢に戦い、持ちこたえている。プーチン氏はさらに強力な殺人兵器を投入し、27日には核抑止部隊を警戒態勢に置いた。小型戦術核も使用しかねないとの懸念が広がった瞬間だ。...
『週刊新潮』 2022年3月3日号日本ルネッサンス 第989回ノーベル化学賞候補者に名前が挙がる中部大学教授の山本尚氏が「日本人よ、感動できる人間になれ」と叱咤している。「感動を知っている子供は、必ずその後の人生で大きく成長できる。大人になってから、発明や発見をできる人になる。大きな仕事にも成功する」と、近著『日本の問題は文系にある』(産経新聞出版)の中で言い切っている。家族、友人、国や社会、森羅万象に対して感動する心で接すれば、深いつながりが生まれるというのだ。感動を知らないようでは、およそ全てが想像を超える速度で変わっていくいま、対応できず、生き抜くことも難しい、だからこそ、日本人本来の豊かな感性に急ぎ立ち戻れと、山本氏は言っているのである。氏は前著、『日本人は論理的でなくていい』で、日本人の強味はその情緒にあると主張した。日本人は日本人であることにもっと自信をもってよいと言うのだ。やわらかで豊かな感性こそ、学問、研究におけるすばらしい発想の母胎であり、そこから「日本再生」が始まると強調する。研究者としての実体験に基づいて氏は断言する。感性の豊かさなしに創造は無理だと。一例として、氏は、ノーベル賞受賞者の中で論理的な思考をする人とは遭遇したことがない、全員が情緒の人だと書いた。...
『週刊新潮』 2022年2月24日日本ルネッサンス 第988回ジェイク・サリバン米国家安全保障担当大統領補佐官が2月11日、ウクライナ在住の米国人全員に48時間以内の退避を勧告した。20日閉幕の北京冬季五輪の間にもロシア軍のウクライナ侵攻があり得るとして、侵攻は空爆とミサイル攻撃で始まり、国籍を問わず民間人が犠牲になる可能性があると語った。「退避できたのにしなかった人々を救出するために、米兵士を戦争地帯に送りこんで危険にさらすことを大統領はしない」とも氏は述べた。「ニューヨーク・タイムズ」紙は12、13日の週末にウクライナ軍の訓練の為に駐留していた米軍人約150人が撤退し、キエフ空港から米国人を乗せて飛び立ったチャーター機やプライベート・ジェット機がこの6年間で最多を記録したと報じた。ウクライナがどんな状況に陥っても軍事介入しないというバイデン政権の固い意志は明らかだ。そうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領がバイデン氏に、この2~3日間にウクライナの首都キエフを訪問してほしい、緊張緩和に必ず役立つと懇願したことが、非現実的な夢想に縋(すが)るものとして冷ややかに論評されている。欧米諸国のある種突き放した視線が、私には他人事と思えない。岸田文雄首相の夢見る核なき世界と、国防を他国に頼るという姿勢が、いまや米国を鼻白ませていることに岸田氏こそ気づくべきだろう。...
『週刊新潮』 2022年2月17日号日本ルネッサンス 第987回石原慎太郎氏は快男児だった。真面目に話す段になると礼儀正しく含羞の人だった。それを口の悪さで打ち隠していた。2007年10月12日の午後、私は田久保忠衛さんと一緒に都庁の知事室に慎太郎氏を訪ねた。「日本立て直し」の志でシンクタンク「国家基本問題研究所」を創設するに当たり、理事就任を要請したのだ。石原氏と田久保氏は各々、昭和7年9月と8年2月生まれ、同期である。思想信条も重なる部分が多く、互いに敬意を抱いていたと思う。国基研設立の趣旨を説くと、氏は一言、「承知しました」と引き受けた。余計な質問は一切ない。そのうえで「この種の組織には資金がいる。いつでも相談に乗ります」と言うのだ。国基研創設では多くの方々が協力して下さったが、資金のことまで気にかけてくれたのが慎太郎氏だった。...
『週刊新潮』 2021年9月30日号日本ルネッサンス 第968回自民党総裁選は9月29日の投票に向けて論戦が本格化した。河野太郎、岸田文雄、高市早苗、野田聖子四氏の中から次期首相を選ぶ。まず指摘したいのは野田氏の規格外れだ。4度目の挑戦となった今回までの年月、彼女は何をしていたのか。首相たらんと志を立てたのなら、なぜ年月を無為に過ごしたのか。安全保障、経済、外交、医療、どのテーマでも他の三候補と議論を交わすレベルに達していない。この人になぜ、二階俊博幹事長は8名もの議員を派閥から出して支えたのか。9月17日の「言論テレビ」で「正論」発行人の有元隆志氏が、二階氏は自身の影響力を温存するために野田氏に協力したと解説した。...
『週刊新潮』 2021年9月23日号日本ルネッサンス 第967回自民党総裁選挙は河野太郎、岸田文雄、高市早苗の三氏で争われる。どの世論調査でも河野氏が断トツに高い支持率を得ている。これら一連の数字に強く影響されて、自民党議員、三回生以下の若い議員が河野氏の支援に回ろうとしている。ここでは都合上、年齢に関わりなく彼らを「若手議員」と呼ぶ。彼らに問いたい。なぜ河野氏なのか、と。慌てふためいて河野氏の旗の下に馳せ参じる若手議員は、安倍晋三前首相に寄せられた国民の強い支持ゆえに当選した人々だと言ってよい。安倍氏は6回選挙を打って全ての選挙で圧勝した。2017年の選挙ではなんと衆議院で284人を獲得した。その結果、自民党議員の100人以上が三回生以下、全体の4割近くを占める勢力だ。彼らは多くの場合、自力に自信がない。そこで党の顔に人気者を据えて選挙を戦いたいと考えている。総裁の人気で自らに足らざるところを補ってもらわなければ落選の可能性があるからだ。...
『週刊新潮』 2021年9月16日号日本ルネッサンス 第966回昔から日本はスパイ天国だと見做されてきた。少しずつ改善されてはいるが、現在もそうではないか。同盟国の米国は長年、日本に情報を渡せば必ず中国やロシアに筒抜けになると警戒し続けた。そして中国を筆頭に諸国のスパイや工作員は働き易く与(くみ)し易い日本が、今でも大好きだ。南モンゴル出身で天安門事件勃発の年に来日、21年前に日本国籍を取得した楊海英氏は、南モンゴルの亡命団体が北京五輪開催の2008年に活動本部をドイツから日本に移した時のことを振りかえる。...
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ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。
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核恫喝の最前線で9条、中立論、専守防衛、非核三原則に国家の命運を委ねる日本。侵略者を利する空論を白日の下にさらす。 【緊急出版】ウクライナ侵略、「戦後」が砕け散った「軍靴の音」はすでに隣国から聞こえている。力ずくの独裁国から日本を守るためには「内閣が一つ吹っ飛ぶ覚悟」の法整備が必要だ。言論テレビ人気シリーズ第7弾!