- 2021.05.20
- 一般公開
動物行動学が切り出す日本の問題
『週刊新潮』 2021年5月20日号日本ルネッサンス 第950回七つの章に約60本の記事、もしも私に目が三つあったら、3本の記事を同時に読みたいくらい面白い本が送られてきた。『ウエストがくびれた女は、男心をお見通し』(WAC)だ。「なんとイヤらしいタイトルか」と思って見たら、著者は竹内久美子さんだった。動物行動学の研究者として名高い彼女の記事は切り抜いて保存している私である。すぐに読み始めると、第4章の一話、「妻を取られないよう連帯するトカゲは左翼男にさも似たり」の見出しが飛び込んできた。私は常々、わが国においても国際社会においても、保守陣営より左翼リベラル陣営の方が連帯力が強く政治運動推進の熱度も高く、しかも彼らの運動は実に長く続くと感じている。それに較べて自由・保守陣営は目標を立てて邁進するが、目標を達成したらそこで一安心、弛緩してしまいがちだと口惜しく思っている。...