- 2017.06.24
- 一般公開
テロ等準備罪の成立へ強硬に反対した民進党こそが政局に動き良識を捨てた
『週刊ダイヤモンド』 2017年6月24日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1187この原稿を執筆中の6月15日未明、国会ではまだ、与野党が「テロ等準備罪」を巡って攻防を続けている。14日夜、参議院では自民党議員らが本会議場に入ろうとするのを、福島みずほ氏ら野党議員が廊下に立ち塞がる形で妨げようとしていた。複数の民進党議員らが、テレビカメラを意識してか、強硬な反対の意思を厳しい表情に表していた。民進党の未来を担うこれら若手政治家の、テロ等準備罪に反対して仁王立ちになっている姿を見るのは本当に残念だ。本欄でも取り上げたことがあるが、11年前、民主党(現民進党)は、現在の法案の素となった「共謀罪」に次に示すような厳しい注文をつけた。(1)対象となる犯罪を政府案の619から306に絞りこむこと、(2)取り締まる対象を単なる「団体」から「組織的犯罪集団」に改めること、(3)犯罪実行のための「予備行為」を処罰の要件とすること、の3点である。...