- 2014.08.14
- 一般公開
「反原発」元国会事故調委員の非常識
『週刊新潮』 2014年8月14・21日号日本ルネッサンス 第618回3・11から4度目の暑い夏のいま、福島第1原子力発電所(1F)の事故原因に関して、専門家の結論は明らかだ。5月14日、政府、日本原子力学会の事故調査委員会(事故調)、日本機械学会などの代表者が参加した日本学術会議主催のシンポジウムで、元国会事故調委員の田中三彦氏を除く全員が、事故は地震による配管破断ではなく、津波によって引き起こされたと明言した。各報告書も、原子炉と主要配管はマグニチュード9の大地震に耐え、配管破断事故は起きていないと結論づけた。田中三彦氏だけは、1Fが大地震の衝撃に耐え抜いたという事実をいまだに認めたくないせいか、「権威ある国会事故調の報告書の結論を否定するのか」との主旨の発言をした。7月18日、原子力規制委員会の「第6回1F事故の分析に係る検討会」で中間報告書(案)が公表された。規制庁の職員による詳細な現地調査と電子記録の検証によって、地震で配管が破断したとの国会事故調の結論を否定する内容だった。...