- 2015.12.24
- 一般公開
日印、安倍外交で重要拠点を確立
『週刊新潮』 2015年12月24日号日本ルネッサンス 第685回安倍晋三首相のインド訪問は日印双方のみならず、アジアの安定に資する大きな果実をもたらした。 インド初の高速鉄道に新幹線方式が採用され、日本製の防衛装備品及び技術移転を可能にする協定も、秘密軍事情報の相互保護の協定も結ばれた。強い日本と強いインドの組み合わせは、中国の台頭とは対照的にアジアの幸福を守る力となるだろう。...
『週刊新潮』 2015年12月24日号日本ルネッサンス 第685回安倍晋三首相のインド訪問は日印双方のみならず、アジアの安定に資する大きな果実をもたらした。 インド初の高速鉄道に新幹線方式が採用され、日本製の防衛装備品及び技術移転を可能にする協定も、秘密軍事情報の相互保護の協定も結ばれた。強い日本と強いインドの組み合わせは、中国の台頭とは対照的にアジアの幸福を守る力となるだろう。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年12月19日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1113師走に入って車谷長吉(くるまたに・ちょうきつ)さんの遺稿集、『蟲息(ちゅうそく)山房から』(新書館)が届いた。 車谷さんには1度しかお目にかかっておらず、「さん」でお呼びするのはおかしいかもしれない。にもかかわらず、その佇まいには「氏」と呼ぶよりも、「さん」付けの方が似合っているように思えて、あえてそうさせていただく。...
『週刊新潮』 2015年12月17日号日本ルネッサンス 第684回 12月6日、オバマ米国大統領がホワイトハウスの執務室から全米向けのテレビ演説を行った。画面に映った大統領の表情は精彩を欠いていた。カリフォルニア州サンバーナディーノで起きたテロ事件を受けて、テロと戦う確固たる意思表示のための重大演説だ。力強い眼光が両眼に溢れていなければならない。しかし、大統領は沈んだ目で語った。「テロの脅威は現実のものだが、我々はそれを克服する。我々は強く賢く、忍耐強く容赦なく攻撃し、勝利する。アメリカの力の全てを注入する」...
『週刊ダイヤモンド』 2015年12月12日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1112インターネット配信の「言論テレビ」の番組で、前沖縄県知事の仲井眞弘多(なかいま・ひろかず)氏と石垣市長の中山義隆氏の話を聞いた。「知事退任から1年、体調はかつてなく快調。理由は(偏向報道で知られる)沖縄の新聞を読まないから」と破顔一笑した仲井眞氏は、翁長雄志(おなが・たけし)現知事の辺野古闘争に極めて批判的だ。 翁長氏は12月2日、福岡高等裁判所那覇支部で行われた第1回口頭弁論で、「裁判で問われているのは承認取り消しの是非だけではない」「沖縄県にのみ負担を強いる日米安全保障体制は正常か国民に問いたい」と主張した。...
『週刊新潮』 2015年12月10日号日本ルネッサンス 第683号歴史のとらえ方ほど、各国、各人の間で合意し難いものはない。にも拘わらず中韓両国は日本に「正しい」歴史認識を持てと要求し続け、「正しく」歴史に向き合えば謝罪は当然だと言い募る。 ロサンゼルス発で『産経新聞』が、重慶爆撃を題材にした中国映画の完成を伝えた。監督は中国人、俳優陣には「ダイ・ハード」シリーズに出演したブルース・ウィリス氏、「リーサル・ウェポン」のメル・ギブソン氏ら、人気者が顔を揃えている。シルベスター・スタローン氏も続編に名乗りをあげたそうだ。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年12月5日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1111 本当にうかつだったが、西岡力氏に指摘されるまで、私は気付かなかった。 北京市郊外にある「中国人民抗日戦争記念館」は「抗日戦争勝利70年」の今年、全面改装され7月に公開されたが、広い館内を一巡する道順の一画に異様な空間がある。ガラス張りの床の下に日章旗を埋め込み、参観者はわが国の国旗を土足で踏みつけなければ一巡できない構造だというのだ。...
『週刊新潮』 2015年12月3日号日本ルネッサンス 第682号11月23日、シンクタンク「国家基本問題研究所」主催のセミナー、「南シナ海・米中の奇妙な冷戦」を行った。南シナ海で起きている中国の侵略は、必ず東シナ海でも起きる。東南アジア諸国から島を奪い、埋め立て、軍事拠点化して南シナ海のほぼ全域を自国の内海にしようとする中国は、力で日本を圧倒できると判断した途端に、わが国に対しても同じような強硬さで、尖閣諸島と東シナ海のほぼ全域を奪おうとするだろう。 中国の意図は明らかなのに、南シナ海における米中関係は、どう見ても奇妙だ。米国は中国に極めて遠慮がちで、中国も米国に対し抑制的である。過去に日本の頭越しに米中が手を握ったこともある。そのような中で、日本はどう対処すべきかがセミナーの主眼だった。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年11月28日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1110 パリが襲われ、世界の目がイスラム原理主義者による大規模テロに吸い寄せられたのと同じ日、韓国で7万人の群集と2万人の警官が衝突する大暴動が起きた。群集は朴槿恵大統領の退陣を要求して青瓦台に向かう途中、警察の機動部隊に阻まれ大型車両50台を襲い、3台を破壊した。115人の警官が負傷した。 YouTubeで「Korea riot 2015」と入れれば暴徒と化した7万人の動画を見ることができる。彼らは53団体の構成員から成り、その先頭に立ったのが韓国最強の労働組合といわれる金属労組である。日教組よりも尚左翼的な全教組や「祖国統一汎民族連合」(汎民連)の南側本部も暴動に加わった。...
『週刊新潮』 2015年11月26日号日本ルネッサンス 第681回 原子力規制委員会(以下、規制委)は国家行政組織法による3条委員会である。委員長及び4人の委員は衆参両院の同意を得て総理大臣が任命する。公正取引委員会同様、規制委は内閣から独立した強い権限を持ち、総理大臣といえども注文をつけることはできない。その強い権限で日本のエネルギー政策の根幹を動かし得る立場にいる5人とは、田中俊一委員長を筆頭に、更田豊志、田中知、石渡明、伴信彦の4委員である。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2015年11月21日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1109 11月10日、東京・九段の日本武道館が1万1千数百人でいっぱいになった。「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が主催した「今こそ憲法改正を!一万人大会」でのことだ。 ...
『週刊新潮』 2015年11月19日号日本ルネッサンス 第680回 11月8日、私がキャスターを務める『言論テレビ』3周年の会で山中伸弥氏と対談した。人類を病気や老いの苦しみから救うと期待されているiPS細胞を作製し、ノーベル生理学・医学賞を受賞した氏との出会いは、受賞前に遡る。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2015年11月14日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1108「馬英九氏が何をしでかすか分からない」。台湾の李登輝元総統は9月18日、台北の自宅でこう語った。台湾安全保障協会主催の「両岸関係とアジア太平洋地域国際平和セミナー」で講演するために台湾を訪れたときのことだ。 李元総統は、あらかた国民の支持を失ったといってよい馬総統と国民党が、来年1月16日の総統選挙で台湾人の政党である民主進歩党の蔡英文氏に敗れ、政権を手放すのはほぼ確実だとみられている中、残された半年の任期中に、中国との統一に向けてとんでもないことをしでかす危険性があると懸念していた。...
『週刊新潮』 2015年11月12日号日本ルネッサンス 第679回11月1、2の両日、ソウルで開かれた日中韓首脳会談の報道を読んで、3国の国柄の真に異なることを改めて実感した。 韓国は成熟国家になりきれず、自国の国益さえも見定められないでいる。中国は状況が不利な中でも足らざるものを取り、目的達成に向けて前進し続けようとする。そのために詭弁を用い計算を優先する、孫子の兵法が前面に立つ。日本は安保法制とTPP合意で国の基盤を整え、自信と力を強めているが、日中韓の闘いの厳しさの中で、国益擁護の攻めの姿勢をもっと身につけるべきではないか。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年11月7日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1107アシュトン・カーター米国防長官の警告から半年、オバマ大統領がようやく決断した。 カーター長官が、南シナ海で中国が築いた人工島を認めず、島の12カイリ内に米艦船と航空機を進入させる件についての検討を命じたと、米「ウォールストリート・ジャーナル」(WSJ)紙で報じられたのが今年5月13日だ。...
『週刊新潮』 2015年11月5日号日本ルネッサンス 第678回次世代の党代表、中山恭子氏の会が10月26日に開かれた。参議院議員5人で構成する同党は、来年7月の参院選挙で2人が改選となる。他の候補者も合わせて当選者がふえればよいが、さもなくば存続の危機に直面する。崖っぷちで氏が代表に就いたのは、男女差を超えた氏の政治家としての信念の確かさゆえであろう。 氏の真髄を表わすのが、拉致問題に対する筋の通った取り組みだ。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年10月31日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1106中国の習近平国家主席は10月20日、英国議会に続いて、バッキンガム宮殿で開催された公式晩さん会でも演説した。英国メディアは、白いドレスで正装したエリザベス女王と赤いドレスで装ったキャサリン妃の間に、黒い人民服姿で座る習氏の映像を伝えた。 習氏は2つの演説の双方で、「日本の残虐性」に言及した。女王陛下主催の華やかな晩さん会で、英中以外ただ1つ、第三国の名、日本の国名を挙げて、「日本軍の残虐性」を語ったのである。何という悪意か。...
『週刊新潮』 2015年10月29日号日本ルネッサンス 第677回韓国の朴槿恵大統領の名誉をコラムで傷つけたとして起訴された産経新聞前ソウル支局長、加藤達也氏に対する論告求刑公判で、この裁判の本質を示すかのような発言が検察側から飛び出した。「被害者は強い処罰を求めているが」と検察官が加藤氏に問うたのだ。被害者、つまり朴大統領が加藤氏を重く罰することを求めているというのだ。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2015年10月24日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1105中国が国連教育科学文化機関(ユネスコ)に世界記憶遺産として登録申請した「南京大虐殺」が、審査委員会の全会一致を得て登録された。日本外務省は、申請却下に向けて働き掛けたが中国が申請資料を最後まで明らかにしなかったために、十分な対応が取れなかったと弁明する。日本国政府の歴史問題に関する情報発信は歯がゆいばかりにお粗末だ。今回の悔やみ切れない敗北と、環太平洋経済連携協定(TPP)の取り組みを比べると、敗因はおのずと明らかだ。両案件はいずれも安倍晋三首相が力を注いだ、国益を懸けた闘いである。TPPは甘利明氏を担当大臣とし、全省庁の英知を結集、自民党も農家の説得をはじめ全力を注いだ。...
『週刊新潮』 2015年10月22日号日本ルネッサンス 第676回国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産に、中国が申請した「南京大虐殺文書」が登録される。「慰安婦関係資料」は今回は却下されたが、彼の国は次回審査に向けて韓国、北朝鮮、インドネシア、オランダを巻き込んで申請する計画だとも伝えられる。「南京大虐殺」など存在しなかったことは、これまでの研究で明らかにされている。韓国政府の主張する慰安婦の強制連行も「南京大虐殺」同様、事実ではない。にも拘わらず、中韓が捏造した歴史が、人類が忘れてはならない事柄として国際社会の記憶遺産に登録される。一体わが国政府、外務省は何をしているのか。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年10月17日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 110410月6日、台湾の最大野党で台湾人の政党である民主進歩党主席、蔡英文氏が来日し、夜の会合でお会いした。 氏は目下、来年1月の総統選挙の民進党候補者として与党国民党候補者を抑えてトップを走っており、台湾史上初の女性総統となる可能性が高い。...
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ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。
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「日本を取り戻す」と叫んだ人。古事記の神々や英雄、その想いを継いだ吉田松陰、橋本左内、横井小楠、井上毅、伊藤博文、山縣有朋をはじめとする無数の人々。日本史を背負い、日本を守ったリーダーたちと安倍総理の魂と意思を、渾身の筆で読み解く。
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