- 2016.03.03
- 一般公開
司法への米国の畏怖と日本の無関心
『週刊新潮』 2016年3月3日号日本ルネッサンス 第694回日本と米国でこれ程違った形で報道されるのかと、驚いたのが米連邦最高裁判所判事の死亡だった。 2月13日、死去したアントニン・スカリア最高裁判事を悼んで「ウォール・ストリート・ジャーナル」(WSJ)紙は、ワシントン記念塔で13枚の星条旗が半旗として掲げられた大きな写真を1面で報じた。日本で最高裁判事の死亡に関して、このような報道がなされたことは未だかつて記憶にない。7月の国政選挙が衆参同時になれば、私たちは最高裁判事の是非に関しても判断を求められる。しかし、一体誰が最高裁判事について、十分な知識を持っているだろうか。否、名前さえ知らない人が圧倒的に多いのではないか。...