- 2016.01.14
- 一般公開
原子力規制委が妨げる最先端癌治療
『週刊新潮』 2016年1月14日号日本ルネッサンス 第689回 昨年12月、鹿児島県にある九州電力川内原発を取材して考えた。東日本大震災以降、原子力発電の安全基準は大幅に強化され、日本の規制基準は世界で最も厳しくなった。全原発が止められた中で先頭を切って再稼働を許された川内原発のいたる所に、原子力規制委員会のメンタリティが見てとれた。杓子定規で、合理性を欠いた、硬直した精神だと言ってよいだろうか。 広い敷地の方々に大容量の給水用ポンプ車、どこにでも大量に注水可能な放水砲、高圧発電機車、緊急用車輌や復水タンクの数々が配置され、幾つかは太い鎖で分厚いコンクリートの床につながれていた。竜巻対策であるのは明白だが、果たしてここまで必要なのかと考え込んだ。...