- 2015.01.15
- 一般公開
中国の脅威による「変化」は日本の好機
『週刊新潮』 2015年1月15日号「日本ルネッサンス」 第638回昨年暮れ、シンクタンク「国家基本問題研究所」の主催で「戦後70年――国際政治の地殻変動にどう対処するか」と題したシンポジウムを行った。日米中印4か国の論者が参加する予定だったが、前夜祭前日の夜中、突然、中国から出席を見合わせるとのメールが入った。さまざまな見方が可能だが、何が起きたのかについては推測の域を出ない。ただ私が直感的に思ったのは、今更ではあるが、自由な言論を愛する人にとって中国とはまことに生きづらい国だということだ。シンポジウムは非常に充実した内容となった。いま、まさに世界史的大変化が進む中で、米中の動きをどう読み解くべきかについて、速いテンポで熱い討論が交わされ、出色の、充実した内容になったと、掛け値なく思う。...