- 2014.09.20
- 一般公開
沖縄統一地方選で見えてきた県内世論の微妙な変化
『週刊ダイヤモンド』 2014年9月20日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 10519月7日、沖縄県統一地方選挙が行われた。注目の名護市議会議員選挙では、普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する革新系市議が定数27のうち14議席を占めた。2議席の公明党を加えると反対勢力は計16、11にとどまった移設に賛成の保守陣営が敗北した。同市の稲嶺進市長も強固な反対論者、議会多数派も反対勢力が占めたため、普天間問題の展望を悲観視しがちなのが“本土”である。だが、現地の保守陣営は意外に楽天的だ。石垣市議会議員の砥板芳行氏が語った。「安全保障上の沖縄の重要性と、眼前の中国の脅威を考えると、普天間の県外移設は考えられないほど危険です。そのことが分かっていますから、仲井眞弘多知事は辺野古移設を了承しました。県と中央政府のこの取り決めに介入する行政権限は名護市にありません。埋め立て工事はすでに進行中で、そこで働いているのは沖縄の人々です。...