- 2015.08.27
- 一般公開
私はこう読んだ終戦70年「安倍談話」
『週刊新潮』 2015年8月27日号日本ルネッサンス 第668回 8月14日に発表された戦後70年談話には、安倍晋三首相の真髄が表わされていた。 ...
『週刊新潮』 2015年8月27日号日本ルネッサンス 第668回 8月14日に発表された戦後70年談話には、安倍晋三首相の真髄が表わされていた。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2015年8月22日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1096 ポツダム宣言受諾から70年、さまざまな歴史論争が展開されている。本誌発売時点では安倍晋三首相の70年談話も発表されているだろう。談話に「侵略」の2文字を入れるべきだという要求もある。それには断固、反対だという声は、私も含めて、強い。 そこで大東亜戦争の本質を考えてみよう。同戦争は大別して3つに分けられる。(1)日中戦争、(2)日米戦争、(3)ソ連参戦である。...
『週刊新潮』 2015年8月13・20日合併号日本ルネッサンス 第667回中国研究を専門とするペンシルバニア大学教授のアーサー・ウォルドロン氏は、いま日本人は13世紀の元寇以来、最も深刻な危機に直面していると警告する。蒙古と高麗軍が壱岐・対馬を占領した当時、日本人は危機を実感した。だがいま、中国が日本を遠くから包囲し、包囲網をじわじわと狭めていることに多くの日本人が気づいていないというのだ。「気づいた時は既に遅く、日本は身動きできなくなっている危険が大きい」と、ウォルドロン氏。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2015年8月8・15日合併号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 10957月22日に台湾の李登輝元総統にお会いした。お訪ねすると扉のところで迎え、手を取って室内に導いて下さった。92歳になられたが、声も力強く、主張は極めて明快だった。 李総統は同日午後、永田町の衆議院第1議員会館で約300人の国会議員を前に1時間、講演した。総統退任後、今回が7度目の来日だが、国会施設内での講演は初めてである。「産経新聞」は7月24日、1面トップで、安倍晋三首相が李総統と23日に会談したと報じた。日台関係は着実に緊密化の度合いを強めている。来年1月の総統選挙で台湾人の政党、民進党の蔡英文氏が勝利する可能性も高く、李総統への厚遇は日本の国益に合致する。...
『週刊新潮』 2015年8月6日号日本ルネッサンス 第666回7月26日、NHKの番組、「これでわかった!世界のいま」が「中国で人権派弁護士ら多数拘束・なぜいま弾圧を強化?」という内容を報ずるというので、視聴した。 人権派の弁護士らを次々に拘束する中国の異常さはすでに新聞が伝えているが、なぜかNHKは日曜日の夕方の、誰も注目しないような、子供向けめいた番組で中国の異常な人権弾圧を伝えた。この種の情報は看板ニュース番組で堂々と取り上げるのが「国民のテレビ」たるNHKの役割だと思う。そうならないのは、偏向報道が少なくないNHKでは、主流のニュース番組であればある程、まともな中国批判はできないということだろうか。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年8月1日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1094 7月22日、政府は、中国が東シナ海日中中間線のすぐ近くでガス田開発を急速に進めている実態を15枚の写真を基に公表した。菅義偉官房長官は記者会見で2013年6月以降に新設されたプラットホームや土台は12基に上り、開発済みのものと合わせると、16基に達することを明らかにした。 中国による増設のペースは速く、13年に3基、14年に5基、15年に4基である。それを7月23日の「読売新聞」朝刊はまるで「雨後の竹の子」だと表現した。...
『週刊新潮』 2015年7月30日号日本ルネッサンス 第665回『中央公論』8月号に中国『人民日報』元論説委員の馬立誠氏が「中日の和解なくして東アジアの安寧はない」を寄稿した。同論文で氏は日中間に、➀平和、➁反省、➂寛容を求めている。 ➀で氏は、「ある国は口では平和を唱えて、実際には武力発動を準備する」「こうしたやり方は、平和を謀略とするものであり尊ぶに値しない」と中国批判ととれる主張を展開する。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年7月25日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1093 集団的自衛権の限定的行使容認を可能にする平和安全保障関連法案が7月15日、衆議院特別委員会で可決、16日には衆院本会議で可決され、参議院に送られた。 野党各党はこれを「戦争法案」と呼ぶ。「朝日新聞」は16日朝刊で政治部長の立松朗氏が署名入りで「熟議 置き去りにした政権」の主張を展開した。1面に「安保採決 自公が強行」、2面に「首相突進 異論に背向け」の大見出しを掲げた。1面から4面までと社会両面の6面ほぼ全てを、朝日は平和安全法制への反対論で埋めた。...
『週刊新潮』 2015年7月23日号日本ルネッサンス 第664回これ程国際的に活躍している日本人が他にいるだろうか。伊藤穰一氏を見てそう思う。しかも彼は組織に属さず、独力で今の彼になった。 親しみをこめて人々は彼を「ジョイ」と呼ぶ。1966年、京都府生まれの49歳。87年シカゴ大学中退後、多数のIT関連会社を起業し、日本のインターネットの発展に計りしれない影響を与えた。2011年MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボ所長という輝かしいポストに、日本人として初めて就任した。ソニー、「ニューヨーク・タイムズ」社などの取締役でもある。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年7月18日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1092 私の手元に『レオニー・ギルモア イサム・ノグチの母の生涯』(彩流社)という500ページを超える大部の書がある。著者はエドワード・マークス氏。1963(昭和38)年、ロサンゼルスで生まれた氏は、現在愛媛大学で英米言語文化論を教える准教授だ。 彫刻家、イサム・ノグチは、波乱の人生を生きた山口淑子(李香蘭)の夫でもあり、その名は日本だけでなく米国でも広く知られている。他方、その母、レオニーは比較的忘れられた存在だった。マークス氏はそのレオニーに光を当て、見事なアメリカンレディの生き方を描いてみせた。...
『週刊新潮』 2015年7月16日号日本ルネッサンス 第663回今年4月10日、『ニューヨーク・タイムズ』が1面トップで、南シナ海の南沙諸島でミスチーフ環礁を埋め立てる中国船の映像を報じた。5月20日には米国防総省が対潜哨戒機P8にCNN取材陣を同乗させて同海域上空を飛び、全世界に映像を公開した。中国の侵略行動に国際社会の抗議を促した瞬間である。情報の共有が世界の世論を動かしたことを示す事例でもある。 ところが、わが国眼前の東シナ海でもほぼ同様の侵略的行為が進行していたことが判明した。中国が日中中間線に沿ってガス田開発とプラットホーム建設を急拡大中なのだ。平成10(1998)年11月時点で、中国は白樺(中国名・春暁)、樫(天外天)、平湖、八角亭の4か所でガス田を開発、プラットホームを完成させ、掘削装置を建てていた。それが昨年6月までの16年間で6か所に増え、さらにこの1年間で12か所に急増した。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年7月11日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1091 日本大学教授の百地章氏が6月26日の「言論テレビ」の番組で集団的自衛権および平和安全法制について大事なことを指摘した。民主党以下複数の野党が、多くの憲法学者の考え方を根拠として一連の法案を廃案にせよと政府に迫っているが、そもそも、批判論を展開している人々は国際法と憲法の関係を理解していないというのである。 百地氏は、この最重要の点をきちんと理解しなければ、安倍政権が行おうとしている集団的自衛権の行使容認が違憲か合憲か、正しく判断することなどできないと指摘する。...
『週刊新潮』 2015年7月9日号日本ルネッサンス 第662回健全な民主主義社会であり続けようとするなら、報道及び言論の自由を守るのは当然だ。言論の自由こそ、国家の基本的価値として尊重されなければならないと、私は信じている。 そのうえで、自民党若手議員の勉強会「文化芸術懇話会」(文芸懇)に講師として招かれた百田尚樹氏の発言に対する批判と自民党の対応には疑問を抱く。メディアは百田発言と文芸懇に関して「沖縄・報道の自由、威圧」(朝日新聞、6月27日)などと一斉に批判を浴びせ、自民党は文芸懇代表の木原稔党青年局長を更迭し、1年間の役職停止を決めた。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年7月4日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1090 6月23、24日の両日、これからの世界のパワーバランスを予測するのに最も重要な対話がワシントンで行われた。米中戦略・経済対話である。 これはブッシュ政権が米中の経済問題を主題として話し合うために始め、オバマ政権が経済にとどまらず、戦略を話し合う場に昇格させた。世界の在り方を米中二大国で決めようという、私たちから見れば不遜な対話でもある。副大統領、副首相らを筆頭に双方から多くの閣僚が出席し、まさに米中が国を挙げて臨んだ。...
『週刊新潮』 2015年7月2日号日本ルネッサンス 第661回自民党などが衆議院憲法審査会に招いた参考人、早稲田大学教授の長谷部恭男氏が、選りに選って自民党の進める集団的自衛権の限定的行使容認や安全保障法制は憲法違反だと語り、国会は大混乱に陥った。 過日、私はインターネット配信の『言論テレビ』の番組で、小野寺五典元防衛大臣、長島昭久元防衛副大臣と共にこの問題を語り合った。長谷部氏の主張がなぜ、あのようになるのかについては後述するとして、集団的自衛権の行使の課題については小野寺氏の説明がわかり易い。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年6月27号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 10896月4日、衆議院憲法審査会で自民党推薦の参考人、長谷部恭男・早稲田大学教授が政府の集団的自衛権の行使や平和安全保障関連法案は憲法違反だと意見陳述した。 小野寺五典元防衛大臣は「言論テレビ」の番組で、「与党推薦の参考人が与党案を真っ向から憲法違反だと断罪する前代未聞の事件によって、安保法制の論議は安倍首相が集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をした1年前の振り出しに戻りました」と嘆いた。...
『週刊新潮』 2015年6月25日号日本ルネッサンス 第660回河野洋平、村山富市両氏をはじめ、山崎拓、武村正義、藤井裕久、亀井静香各氏が日本記者クラブで会見し、気勢をあげた。 財政問題では筋の通った主張を展開し、尊敬を抱いていた藤井氏も含めて、この人たちは安全保障問題になると全員が思考停止に陥るのか。国の基盤は経済力と軍事力である。如何なる国もその2つの力の上に立って、政治を行い、外交を行う。これが常識である。にも拘らず、日本には金輪際、安全保障上の自立や一人立ちは許さないというGHQによる統治と、その落とし子としての日本国憲法を厳守せよと、この人たちは言い張る。彼らこそ、日本がまともな国になるのを阻止し続け、日本弱体化をはかる人々だ。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年6月20日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1088 「パックスアメリカーナ」から「パックスシニカ」の世界に変わるのか。 その歴史の転換点ともなり得る会議が6月7日からドイツのエルマウで開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)だった。小ぶりの丸テーブルを囲んで語り合う首脳同士の会話を随所でリードした安倍晋三首相の姿は、日本が国際政治におけるプレーヤーになったことを示していた。歴史の大きな変わり目で日本の首相が日本の目指す価値観を語り、存在感を示したのは、恐らく、初めてではないか。...
『週刊新潮』 2015年6月18日号日本ルネッサンス 第659回6月7日からドイツのエルマウで開かれた先進7か国首脳会議(G7サミット)での首脳同士のやりとりは、日本が国際政治におけるプレーヤーになったことを物語っている。日本の新しいイメージが生まれたのだ。 アメリカ主導の世界が中国主導の世界へと大きく転換するのかどうか、いま、私たちはその局面に立つ。これから先、人類がどのような世界に生きていくのかを決める大舞台で、日本の首相が日本の目指す価値観を語り、存在感を示した。このようなことは、日本にとって戦後初めてであろう。...
『週刊ダイヤモンド』 2015年6月13日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1087安保法制に関連する国会論戦はわが国の政治家、殊に野党政治家に国益観が欠けていることを示している。 5月末にシンガポールで開かれた「アジア安全保障会議」で、中国人民解放軍副総参謀長の孫建国氏は南シナ海問題でふてぶてしく開き直った。氏は演説で中国の埋め立てもインフラ整備も「軍事目的」であると認めながらも、それは「平和」「繁栄」「ウィンウィンの関係」に資するもので「中国の主権の範囲内」「正当な行為」であり「話し合い重視」で行っているなどと、あきれるほどの虚偽を37分間にわたって語った。多くの質問は「演説で回答済み」として退けた。...
1,870円(税込)
ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。
990円(税込)
「日本を取り戻す」と叫んだ人。古事記の神々や英雄、その想いを継いだ吉田松陰、橋本左内、横井小楠、井上毅、伊藤博文、山縣有朋をはじめとする無数の人々。日本史を背負い、日本を守ったリーダーたちと安倍総理の魂と意思を、渾身の筆で読み解く。
968円(税込)
核恫喝の最前線で9条、中立論、専守防衛、非核三原則に国家の命運を委ねる日本。侵略者を利する空論を白日の下にさらす。 【緊急出版】ウクライナ侵略、「戦後」が砕け散った「軍靴の音」はすでに隣国から聞こえている。力ずくの独裁国から日本を守るためには「内閣が一つ吹っ飛ぶ覚悟」の法整備が必要だ。言論テレビ人気シリーズ第7弾!